夕刊 マツダエリカ

そんくらい日常的に、吸収したい。

ライオンのあとで

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リベンジしてきました…!合計3回…!ストレートで凄く観ていて楽しかった。この回数で絶対紐解きたい伏線NO.1は、この劇は劇中劇か否か。という一択。もはや、それ以上の課題はないくらい、結末の問いの課題のみなのだ。脚本が極めて優秀だと、本当に心から私はワクワクしてしまっていて、戯曲を読みたくて仕方ない…!誰が書いたのかと思えばロナウド・ハーウッド!!戦場のピアニストですよ!!時間軸が肝になっている、戯曲。そこの時間軸を理解するのが初見だと苦難なラストの展開でした。

大女優サラが片足という宝物を投げ捨ててまで、夢見た栄光が近付いてこなかった、現実には「サーカス」の見世物としての依頼。私は、これは初見ではサラがプライドよりも演じること、女優として生きることを選んだという話だと思っていたけど何か腑に落ちないのだ。劇中劇だとしても、では何故最終的にサーカスなのか?と、考えて…たどり着いた答えがコレ。

サーカスに出ると決心したサラは寝室の棺桶の中でハムレットの台詞を覚えている。そこにやって来たピトーは、サーカスに出ることを未だに止める。戯曲家がペンを取らないならば、ピトー自身がサラの戯曲を書くと。最初の台詞は少佐の「膝の上、膝の上からです。」と念押しして観客に提示してくれる。(これは話の冒頭の台詞)では、今観ているものは劇中劇かどうか?という問いに観客は悩まざる終えない。では、ピトーが書いた芝居だとしたら、何故ラストはサーカスのシーンで終わるのか?でも、そのシーンの口上はピトーだしライオンもゾウもいないではないか。これが、舞台自由空間トリックを想像して見えないものを探してしまうのが観客心理である。多分、ここで大抵悩んでしまう。ただ、そのサラに戯曲のストーリーを話しているピトーが最後に轟々しく言うのだ。「私達の芝居はハッピーエンドで終わるのです!!」ここで、この戯曲の紐解きが出来たのだ。ハッピーエンドとは?ピトーにとってのハッピーエンドとは?サラにとってのハッピーエンドとは?少佐にとってのハッピーエンドとは?グルーネ夫人にとってのハッピーエンドとは?と、考えて次のシーンを観てみよう。少佐は絵を描いている。編み物しか出来ない少佐が過去を思い出し、そして絵を描き片付けまでしている。ヨダレを垂らしてばかりの少佐が誰かの役に立っているのだ。また、無邪気に笑う姿もそこにいる空気を和ませている。グルーネ夫人は踊るのが下手と言いながらも、大好きなバレエを楽しんでいる。(本当に幸せな表情そのものなので、阿知波さん素晴らしいっす!)サラとの関係も良好そう。最後もちろん片足のサラを見ても気絶しない。サラが出てくれば村の大工が喜んで、写真にサインを求める。幕の手伝いも大歓喜する。ピトーはピエロになって向上を読んでいる。つまりピトーがピエロだということは、ここはサーカスではないということ。ピトーはサラがサーカスに出て欲しくないという願いが叶ったという意味。そして、サラ。小柄で美しくもなく胸ぺちゃんこなサラが当たり役となったハムレットの一節を見事に演じる。片足でカツラをしていない、サラ。片足なのは、そりゃそうだ案件だが、何故あんなにカツラにこだわっていたのにハムレットを演じる時に身に付けてないのか不思議だった。つまり、老いぼれた需要もないありのままの片足のサラを受け入れられ大役を演じきることがサラの夢だったのかと。そうなると、皆んなハッピーじゃない??4人+αでハッピーエンドじゃん???そう、こんな風にハッピーエンドになったということは、最初から最後までピトーの書いた物語を見せられていたようなのです。劇中劇?と思っていたのは違くて、ロナウド・ハーウッド=ピトーのような。そんな感じ。でも、何だかんやとやかく言っているけど、核の部分では「観客にとってのハッピーエンドって?」ってことなんだと思う。だから、そこは個人でお土産として持ち帰って良い感情だと思うんだよな。「貴方にとって、私達はハッピーですか?貴方にとってハッピーエンドとはなんですか?」の手土産。もし、ハッピーエンドに感じたらそれはピトーの思うツボであるし、バッドエンドに感じたらサラの悲劇的な運命に共感して、それもまた素晴らしい。つまりは、どっちに転がっても素晴らしい脚本であるから、本当に巧みの技なんですわ。最初は、私は悲劇だと感じて号泣してました。でも、これ海外コメディシリーズって謳ってるんだね。私、今知ったわ。こんなに悩んでおいてさ、海外コメディシリーズって最大ヒントあるや〜ん!!って笑いながら自分でツッコミましたよ。考えごたえがある、厚みのある舞台だったなぁ。個性豊かなキャラクターの四人芝居。キャラ立ちしているのに、ボコボコしていない安定感。凄いよねぇ。あれで2時間は凄い。そして、演出も前の演出に当ててるらしくて、何か何でもありな世界だな。って。とても楽しめた。本当徹子さん、長生きしてくださいね。徹子さんがサラベルナールにしか見えないし、これから徹子の部屋も私の中では「聖なる怪物の部屋」になっちゃいますね。徹子さんが芝居出来なくなるまで、私は拝見したい所存でございます。

サラ・ベレナール展

に、行ってきたのだ。

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恥ずかしながら、私はサラ・ベレナールのことを「ライオンのあとで」を観るまで、きちんと認識しておらず、観劇後にサラ・ベレナールの話をすると、大半がテンション上がって話してくれたりしたので、何も知らないので、駆け足で群馬の森の近代美術館まで行ってしました。高崎線が30分以上遅れて乗りたいバスを見送って、タクシーで行きました。バスは2時間待ち。高崎嫌いになりそうなので、早急に武井さん撮影の高崎グラフティを観たいです。笑

でも、そんな奥地で平日なだけあって、全く混んでいなくて、快適過ぎて心地良かった。常設展も面白かったので、遠いけれど結構オススメですね。

サラ・ベルナールが携わったものは売れる逆売名ばりに呼ばれていて、その一番名高いのがミュシャじゃないですか。本当、バーンと大きいミュシャの絵は神々しかったなぁ。あと、ミシャがデザインした蛇の手輪みたいなものに、見惚れていたら、やはり目玉だったらしい…あれは凄い良かったなぁ。

特別展示の西美公二のアミちゃんの誕生って展示空間がとても素敵で気持ちの良い空間でした。

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記念写真撮ろうと試みるけど失敗してばかりですね。てなわけで、サラベルナールをよくっと研究してきたので、ライオンのあとでしっかり観劇してきまーす!

パパは死刑囚

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劇団チャリT企画さんの。ブラックユーモアで、最後は尖っていて巧みだった。面白かった。新婦側の親族の色の強いのに、きっちり成立するバランス感が凄い。どう転んでもおかしくないのに、安定していた。びっくりした。

長谷さんに言われた社会人としての、当たり前を小西さんと一緒にトライした。小西さんがいなかったら、出来なかった、ありがとうございます。お菓子を渡すっていう自分の中での負荷を掛けると良いということが分かったので、これからも勇気を持ちたいと思いました。昨日よりも成長出来た自分を見付けたぜ!ハッピー!!!

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小西さんと安藤さんと一緒にお話させてもらった。ありがとうございます。適当に入った居酒屋が当たりで嬉しかった。本当に美味しかった。これ、ポテサラなんだけど揚げたてのフライドポテトにタルタルソースを混ぜるの。最高だよ。

君が君で君で君を君を君を

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面白くて最高にくだらなくて、確信を突いてメッセージを伝えてくるから、いつだって、不意にエネルギーの勢いもあって泣いてしまうから不覚。演劇って難しいことじゃなくて、何を伝えたいか、それだけなんじゃないかと。松居さんの作り出す熱さは全然リンクしない様に見えて、つかこうへいと根っこのあたりでズンズンリンクしてくんじゃないかと思うのだ。あとね、やっぱり音楽。客入りの音楽の時点でテンション上がる。松居さんの作品観るスイッチ入るし、こんなに自分のテンションを安易に誘導してくれる作品の音楽的効果は個人的な体験としては少ないのである。松居さんと音楽は切っても切り離せないとこにあるよね。私は、クリープハイプ大森靖子も松居さんから教わりました。まんまとライブまで行っちゃうアレ。私は本当に松居さんの映画が好きで、「松居さんの新作どうだった?」と良く聞かれて今までの作品からランキング形式で感想を言う生意気なヤツなのだ。そんな、次元の違うような人に、この間、芝居を褒めてもらえたんですね。間接的に私に伝えようとしてくれたんですね。堪らなくないですか!お前達がことごとく否定していた私の芝居を、この人だけは褒めてくれたんだぞ!!!って心に閉まっておかなければならないことを、口に出してしまった。その節はありがとうございました。と挨拶でもしなきゃいけないんだけど、本当にコミュ障だから目も合わせらんなかった。先行で取ったチケットが最前列で、恥ずかしくて直前に後ろの方のチケット購入した。恋する女子みたいな心境で自分の可愛さを久々に思い出したわ!でも会いたいと願う人とは何十年経っても巡り会える星の元に生まれているので、私コミュ障ですが、あまり焦らず生きることにしました。来月は小学校の頃から好きで仕方なかった人に会うのです。素晴らしき、人生!!

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ゴジゲンパンフ読みながらタコライス食べてます。これから、成井さんのお話を聞いてきます。楽しみ!!